メアリー・アン・マシューズは言った: 幸せだなんて。

僕は言った: 精神的な安寧が得られれば何だっていいと思えるさ。暖かな暖炉の前だって極寒の雪原だって、自分自身がどう感じているかが問題なのだから、いや、それは心頭滅却だとか感覚器を麻痺させるとかそういったことじゃなくて。暑いのが幸せか寒いのが幸せかなんてどうでもいいことなんだ。大切なのは自覚すること。自分が幸せだと感じて、幸せだと感じた自分を認識すること。

メアリー・アン・マシューズは言った: そう上手くはいかないわ。

僕は言った: そうだね。そう上手くはいかない。